ブラジル No2 クイーンショコラ Qグレード

産地について

この地区で初めてコーヒーの栽培を行った農園で、第二次世界大戦中は閉園となっていたが、1940年代後半からコーヒー栽培を再開し、現在に至る。 
 品質と環境を重視したコーヒー栽培を目指しており、レインフォレスト認証を受け維持可能なコーヒー生産が行われ、自然公園内という立地からも、コーヒー栽培に適した恵まれた環境がコーヒーの品質を向上に繋がっています。
<販売元HPより>

具体的な産地は、ブラジル連邦共和国ミナスジェライス州イビラシ地域とのことです。証明書の方にも「IBIRACI」の文字がありました。収穫した場所の標高は、証明書には1100mという表記でした。

場所は近くに大きな川がある水源豊かな所の様です。栽培には適した場所と思われます。

コーヒー豆について

等級 No.2 S17/18
品種 カツアイ種、ムンドノーボ種
スクリーンサイズ S19…6%、S18…38%、S17…52%、S16…4%
乾燥方法 天日乾燥
Qグレードポイント 81.08点
精選方法 ナチュラル
<販売元HPより>

ナチュラルとのことですが、黄色っぽさが若干弱いのでコーヒーチェリー付きの状態で天日乾燥したいわゆる「フル」のナチュラルではなく、パルプドナチュラルの方でしょうか。水源が近いので水に困ってはなさそうなので、風味づけのための工夫と思われます。

 

欠点豆については、虫食い豆と割れ豆が多いですね。ただ、それ程数は多くないので、こちらは許容範囲でしょう。

焙煎&テイスティング

2025/4/19焙煎

焙煎:

様子見で、ブラジルとしては無難なシティとした。

テイスティング:

ブラジルらしいコクと苦みがある。酸味・甘みは弱め。ただし、全体的に何か薄い。今回はメキシコもそうだが、あまり状態のよい豆では無いか…?

2025/4/26焙煎

焙煎:

今回もシティだが、若干水抜きを弱めてみた。

テイスティング:

今回もやはり味が弱い。シティの割に豆の開きが極端に悪い事が影響している?多分、保管をどこかで失敗していて極端に豆の含水量が少ないかと推測している。

2025/5/4焙煎

焙煎:

今回はフルシティ辺り。ただ、フルシティにしては豆の皺が全然伸びない。ちょっと水で洗うとかして水分量を増やすしか活かせる道が無いか。

テイスティング:

やはり薄味。コーヒーが苦手な人にはお勧めできるが、それだとわざわざ手間を掛けて焙煎した意味がない。元のディテールは残っているのでバター系のスイーツとはよく合うが、単体で飲む分には…。

2025/5/18焙煎

焙煎:

今回は皺が伸び切るまで焼いた。2ハゼの最中位か。水抜きはやや軽め。

テイスティング:

この焙煎度だと、甘めな雰囲気が出る。ブラジルらしいコクも楽しめるので、こちらが正解か。ただし、風味が薄いという根本的な問題は解消出来ず。

2025/5/25焙煎

焙煎:

酸味は捨てて、コクと苦みで勝負する豆の気がしてきたので、フルシティとした。2ハゼ以前では生きない豆か?

テイスティング:

フルシティの割に全くコーヒーオイルが滲み出ない豆だ。ただ、この焙煎度だと甘みが引き立ってくる。酸味は概ね感じなくなるが、苦み・コクも柔らか。恐らくこの焙煎度が当たり。ただし風味が薄いためコーヒーが苦手な人には受けそうだが、コーヒー好きは物足りないだろう。

2025/6/1焙煎

焙煎:

やはり酸味は捨ててコーヒーオイルの甘みを感じる焙煎度の方が良さそうなためフルシティとした。というか、フルシティ以降でないと生きない?

テイスティング:

相変わらずコーヒーオイルは出ない。何故?前回と同じで甘みをよく感じる。ただし、全体のディテールが弱いのは相変わらず。

2025/6/7

焙煎:

ラスト焙煎。2ハゼピーク程度とした。水抜きは短め。相変わらずコーヒーオイルは滲まない。

テイスティング:

流石にコーヒーオイルが出てきて、苦みと共に甘みは出てきた。全体のディテールは美味しいコーヒー感たっぷりなのだが、やはり風味・味は弱いか。