産地について
■産地:エチオピア 南部諸民族州 ゲテオ県 イルガチャフェ コチャレ地区 標高 1,800~2,070m
■エチオピアのコーヒー産地の中で、品質が高い事で有名なのが、イルガチャフェ地方になります。
更にその中でもコチャレ地区は、品質が高いことから、”コチャレ”として販売されています。
■スペシャリティコーヒー市場の成長に伴い最高品質のエチオピアコーヒーを求める人達によって、優れたコーヒーを産出する地域としてコチャレ地区が有名になり、イルガチャフェとは、別ブランドとして扱われるようになりました。
<販売元HPより>イルガチェフェはエチオピアのコーヒー産地の一つで、特に高品質なアラビカコーヒーで知られています。以下にその特徴を挙げます。
・フルーティーな風味: イルガチェフェのコーヒーは、ジャスミンやベリー、シトラスのようなフルーティーな風味が特徴です。
明るい酸味: 酸味がしっかりとしており、クリーンで爽やかな後味があります。
・栽培環境: 高地で栽培されており、標高が高いことがコーヒー豆の質を高める要因となっています。
・プロセス: ウェットプロセス(水洗式)が主に用いられ、豆のクリーンさと風味の明確さを引き立てています。
・持続可能な農業: 小規模農家による持続可能な農業が行われており、地域の経済にも貢献しています。
<chatGPTより引用>
コーヒー好きであれば、聞いたことがある方が多いと思われる、エチオピアのイルガチェフェが今回のコーヒーです。
イルガチェフェは、ウォッシュドよりもナチュラル、というイメージがありますが、chatGPTによればウォッシュドの方が多い様です。chatGPT得意のガセネタの可能性もありますが、果たしてどうなのでしょう。ただ、大きな湖が近いので水に困ることはあまり無さそうです。
エチオピアは、ちょっと前に内戦があったと思いますが、戦域は北部の方が中心だったと記憶しているので、この辺りはあまり影響なかったのでしょうか。
コーヒー豆について
・品種 在来種
・スクリーンサイズ S18…2%、S17…6%、 S16…28%、 S15…40%、S14…22%、S13…2%
・乾燥方法 天日乾燥
・Qグレードポイント 86.25点
<販売元HPより>
ナチュラルと言っても、発酵臭をどれ位付けるかは人それぞれと思いますが、イルガチェフェはナチュラルだと香り付けを比較的多めにする印象があります。
今回の豆もかなりの香り付けがされていますが、熟成したブドウというよりはややフレッシュなブドウ風の香りがします。
ハンドピックした印象としては、ナチュラルというと結構虫食いされていてそこからカビが生えている…という経験をよくしますが、この豆は虫食いが極端に少ないです。虫食いはむしろ中米・南米のウォッシュドの方が多い位で、一体どうやってるんでしょうか?と聞きたいです。
後は、中南米でよく見る豆と比べるとかなりサイズが小さいでしょうか。
焙煎&テイスティング
2024/10/20サンプル焙煎①
焙煎:
②と比較のため、ミディアム寄りのハイローストとした。
テイスティング:
ワインテイストが強く出る。ほのかな甘みと強い酸味。コクはあまり感じない。フルーティだが酸味が後を引き過ぎて少し飲み辛いか?若年層には受けるかもだが高齢層には受けないだろう。
2024/10/20サンプル焙煎②
焙煎:
①と比較のため、フルシティ寄りのシティローストとした。
テイスティング:
酸味が相対的に弱まりフルーティさも落ち着く。代わりに程よいコクが出る。甘みは①と概ね同等か。①よりは万人受けするだろう。
酸味・香りにパラメータを一杯振って、代わりに苦みとコクにパラメータを殆ど振りませんでした的な豆でした。よくカッピングが行われるのは浅煎りと思われますが、その場合はフルーティさと香りが前面に出てくるので評価が高かったのかな?と推測します。サードウェーブ系のカフェでは重宝されそうです。一方、落ち着いた喫茶店ではあまり好まれないかもしれません。まさかのシナモンローストで焙煎ストップもありか?ただ、お年寄りには眩しすぎる味となりそうです…
2024/11/3焙煎
焙煎:
予想に反して煎りが深い方が好みだったため、シティまで引っ張った。全体的には温度変化をフラットに、まずは焙煎してみた。ただ、フラットに焼いた割に1ハゼと2ハゼの間隔がかなり短くコントロールが難しい。色ムラも出来てしまった。
テイスティング:
煎り進んだため苦みが出る。甘みも感じるが酸味はかなり抑えられた。最初から最後まで感じられるワインテイストは、浅煎りよりも当然暗め。やはり煎り進めてもコクは殆ど出ず、とにかく軽い飲み口。サードウェーブ系の超浅煎りが好きな人専用か?
2024/11/16焙煎
焙煎:
超浅煎りにする勇気はなく、ハイ程度の焙煎度とした。火力は強めにして前回よりも少し短時間で焼き上がるイメージとした。相変わらず、ハゼるタイミングがバラバラ&1ハゼと2ハゼの間隔が殆ど無い、で色ムラが出やすい豆である。
テイスティング:
火力を強めにして時短だったため、コクはほぼ無く苦みも薄い。しかし、果実的なフレーバーと、酸味は強いが刺さる様ではないタイプの柔らかさのもので主に構成され、明るい雰囲気となった。やはり長所を伸ばすために煎りは浅めが良さそうだ。
2024/11/23焙煎
焙煎:
ほぼ前回と同じにする想定だったが、2バッチ目ということもあり前回よりもかなり短時間で焼き上がってしまった。その割に色のバラつきがないのは不思議なところ。焙煎度は1ハゼ終了前だが、色的にはハイになっているのもまた不思議な所。
テイスティング:
見た目はハイだが、風味はミディアムに近いか。コーヒーチェリーの香り付けが強いためか、飲み始めから飲み終わりまでを通して甘酸っぱさが続く。煎りが浅いため、モカ風味は穏やか。ボディは軽く、コクはほぼ無し。
2024/12/7焙煎
焙煎:
前回は抽出によっては若干渋みが出ることがあったため、水抜きしっかり目。1ハゼ中頃で焙煎をストップしたが、色は例のごとく濃く、ハイ程度になっている。
テイスティング:
モカ的な苦みが少し出つつほのかな甘味、ベリー系の柔らかい酸味が出た。多少のコクも出たか。1ハゼ中頃だが、水抜きしっかりだったからか、ハイの飲み口になった印象
総評
コクはあまりないですがほのかななモカ風味を伴った苦みがあり、酸味とコーヒーチェリーの甘みが秀逸な、華やかな雰囲気を感じさせる豆でした。
酸味もキリマンジャロの様な強いものではなく穏やかに消えていくタイプで、浅煎りだけれども穏やかな味が飲みたい方には、ピッタリな豆と思われました。
ナチュラルとされていますが、発酵臭が弱いため発酵させた後に脱穀する通常のものとは方法が異なると思われます。メイラード反応が強く焙煎度に比して色付きが良いので、パーチメント外して乾燥させる前に多分コーヒーチェリー液か何かに漬け込んでいて、それで色付きが早いのか?と思ったりしますが、外れていたら済みません。
Qグレードポイントが86.25点とかなり高く、少し値段は高いが味は大分いいので、お得感がある豆と思われます。お勧めです。